TokenInsight: 中国がビットコインマイニングでリーダーシップを失う

ビットコインの総ハッシュレートに占める中国のマイナーのシェアは減少しており、米国やカザフスタンでの生産が徐々に拡大している。この流れが進展することで、中国はBTCマイニングでの主導権を失う可能性がある。

ケンブリッジ大学のCenter for Alternative Financeのデータを引用した分析会社TokenInsightのレポートによると、ビットコインのハッシュ全体に占める中国のBTCマイナーのシェアは、2019年9月の75.63％から4月末には65.08％にまで減少している。

同時に、米国からのBTCマイナーのシェアは4.06％から7.24％に増加した。カザフスタンのマイニングも急増しており、9月にはカザフスタンのマイナーがハッシュレートの1.42％を占めていたが、5月7日にはすでに6.17％に増加している。

TokensInsightのチーフアナリストJohnson Xu氏は、ビットコインのマイニングにおける中国の優位性は今後も低下するだろうと述べている。先月の価格変動とBTC価格の下落により、「中国のマイナーのかなりの割合が作業を停止している」と同氏は言う。TokenInsightのチーフアナリストは、ビットコインの半減が中国のマイナーの仕事を複雑にしていると説明している。

「中国では、マイナーが新しいASICに切り替える動機があまりないため、過去の世代のデバイスがかなり多い 」と述べ、中国ではエネルギーコストを下げることがより高い利益に貢献していると説明した。

Xu氏は、「中国のマイニング産業は構造化されておらず、資本へのアクセスが制限されている 」ため、マイナーが中国を離れていると指摘している。

中国政府は昨年秋にマイニング業界に向けた措置を講じ始めたが、Xu氏は他国の「構造化された進歩的な法的枠組み」や「国家レベルで中国以外のBTCやクリプトカラントの認知度を高めること」が、マイナーにとって魅力的でない国にしていると指摘している。

ビットコインのマイナー報酬が半分になった後、ネットワークの全体的なハッシュは下落した。これは中国の天候の影響もあると言及している。四川省の雨季が始まったため、マイナーは新疆の寒冷地でマイニングファームを閉じ、安価な水力発電がある四川省で実行している。

四川省の電気が雨季に安いので、「彼らは合理的な利益を上げることができるので、より多くのマイナーは[古い]デバイスをオンにすることに興味を持っている」とXu氏は言った。

しかし、彼は中国のマイナーがリーダーシップを維持することができないのではと考えている。雨がなくなり、再び電気代が上昇すれば、中国のマイナーはより深刻な問題に対処する必要がでてくる。また、先月末には四川省当局が暗号通貨の生産を制限する可能性があると発表した。

出典：https://bits.media/